• テキストサイズ

人間失格 -愛-

第6章 こども




「ゆっくり、呼吸をして。目を閉じて···」


ゆっくり

「·······」

呼吸をして


····スッ


目を閉じて

「治、生まれてきてくれてありがとう···。」

「うん」

「治の昔を私は知らない。だけど··昔を嫌うなら今を好きになりましょう」


昔を嫌う


ーーーー····


「···人を、救え」


ーーーー···

ぎゅぅ
「私を離さないで」

「はい」

「···私を好きでいて」

にこっ
「はい」


私は

幸せだ···。


ーーーー····


ーー··優しいか?

「うん、とても優しくて··汚れた私を薄めてくれる」

ーー···幸せか?

「···うん」

ーー···?

「幸せって言葉を簡単に今までは出せていたけど、今の私が"幸せ"を使っていいのか分からないんだ」

ーー···太宰

「ん?どうしたの織田作」
/ 208ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp