第17章 焼き
「おかあ··さん··うぅ··」
(うなされてる?)
「···どうしたのかな?治」
「··おかあ、さん」
「もう、大丈夫よ」
ーーーーー····
ぐすっ
「···ひっ」
怖い
怖い
何もかもが怖い
僕を僕として見てくれない気持ち悪い家
カララ
「○や」
ぐしっ
「はい」
「····大丈夫よ」
ぎゅっ
「···えっ」
お母さんじゃない
私を抱きしめてるのは···。
ふっ
「····あっ」
「起きましたか?太宰さん」
「···天音?」
「はい、天音ですよ。」
「怖い夢をみた」
「話さなくていいですよ、怖い夢は忘れましょうか。起きます?」
「ずっと一緒にいて」
「····はい」
その時の太宰さんの顔は真剣だった