第16章 すなお
ふにふに
「これは猫と会話出来るスグレモノですよ、前に中也さんと見つけたんです」
ピクッ
「中也と?」
「はい、中也さんも太宰さんと同じで月一で一緒に仕事してるんですよ」
「中也もか~···」
ペショッ
(本物だ、かわいい)
「その機械は猫の言葉を映すんだろ?」
「はい、色んな人を試して見ましたよ。···怖かったけど」
ふにふに
「ふーん···天音はさ··もし私が··普段会ってる姿ではない姿で会いに来てるって知ったら幻滅するかい?」
「全然しませんよ。」
「えっ··しないのかい?」
「ぜーんぜん。むしろ嬉しいですよ、どんな姿であれ私に会いに来てるんですもの」
ふにふに···そっ
「天音はほんとに鈍いよね。···でも嬉しいな」
「太宰さん···?包帯が」
スルスル···パサッ····ぽん
「··初めて私を認めてくれる人が現れたからね。幻滅したかい?」
包帯が取れた太宰さんの周りから煙が出た所に
「···ダーク···?」