第10章 ゆびきり
ゆびを切らないでも約束は出来るって聞いた
パサッパサッ···。
(そしたら約束にはならない)
ガチャ
「失礼します。太宰さん」
「····」
「任務が終わりました」
パサッ··パサッ···。
「····そ」
「···っ、失礼します」
パタン
(怪我。してないみたいだね)
×××
コッコッコッ
「お疲れ様です、芥川くん」
「天音···か」
「太宰さんの部屋に報告しに?」
「嗚呼(あぁ)。太宰さんは書類を見て僕を見てなかった」
ふわっ
「怪我、しなくて良かった」
ぽん、なでなで
「ー!」
「おかえりなさい、龍之介」
ふるふる、···ぎゅむ
「ただいま、天音」