第6章 Mission
一方その頃、虚圏に帰還したウルキオラもまた自宮の前でとある人物の出迎えを受けていた。
「よォ。遅かったじゃねぇか。クソ真面目なてめえが帰還予定時刻を過ぎることもあるんだなぁ?」
待ち構えていた水浅葱の髪の男は、ウルキオラの目の前まで来るとにやりと口の端をあげる。
「聞けば最近ずいぶんと現世に入り浸ってるらしいじゃねえか。なにか面白い獲物でも見つけたのかよ?」
「……なんの用だ」
己とは正反対の位置に宮を持つこの男が、用も無しにこの辺りをうろつくとは思えない。極めて無駄を省いて返事を返したウルキオラに、彼――グリムジョーはチッと舌を鳴らすと用件を告げた。
「藍染サマがお呼びなんだよ。……新しい任務だ」