刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第10章 かくれんぼ
「主ちゃん、折角だからそこの和菓子屋でお茶でもして行こうか」
万屋で脱衣場と風呂場、念には念をということで両方の鍵を購入後、光忠に言われた。
二つ返事でオッケーすると、じゃあ行こうかと肩に手を添えられる。光忠って本当にエスコートが上手だよね。格好いいなぁ。
席に座り何食べよっか~とメニュー表を見ていると、新メニューにずんだ餅が載っていた。
「あ、ずんだ餅出たんだ~!食べよっかなぁ」
「じゃあ僕もそうしようかな!」
ちょうど近くを通りかかった店員さんに、ずんだ餅とほうじ茶を二つずつ、と注文した。
「ずんだと言えば仙台だけど、大倶利伽羅さんも好きだったりするの?」
「ずんだ餅は伽羅ちゃんの大好物だよ」
「そうなんだ!この間沢山迷惑かけちゃったから、お礼でもあげられたら…って思っててね…大好物ならずんだ餅買っていってあげようかなあ」
「伽羅ちゃんは迷惑って思ってないと思うけど、買っていったらすっごく喜ぶと思うよ?」
「ほんと?じゃあ買ってく!」
そこへ、お待たせしましたと店員さんがテーブルにずんだ餅とほうじ茶を置いていく。入れ立てのほうじ茶の香ばしい匂いに食欲を掻き立てられる。