刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第28章 お祝いの宴
「は、ぁ…」
離れていった唇が首筋に辿りつき、吸い付かれ、強く押し当てられたまま、スーッと息を吸い込まれ、まるで匂いを嗅がれているようなその行為に恥ずかしくて堪らなくなり身を捩ると、強く抱き締められた。
「…っ」
大倶利伽羅さんの吐息と身体越しに伝わる熱に溶かされそうになっていると、ちゅ、とまた口付けを落とされて彼の顔が胸元に埋められた。
そして甘えるようにまたすりすりと擦り付けられる。
…
…
……すりすりしていた大倶利伽羅さんが胸に顔を埋めたまま動かなくなった。
「伽羅ちゃん?」
………ん?
「ねえ…?」
これはお決まりの…?
かろうじて顔を覗き込むと……ガ-ン!
やっぱり寝ていた!
あんなに飲まされた上に私の分まで飲んでたんだもんね。
寝てしまって当然だよね…
うん、わかる…わかるよ…わかるけど…
なんだかとっても悲しいし寂しい…
火照ってしまった体をもて余しながら、暫く大倶利伽羅さんの柔らかい髪の毛を触り、頭を撫でていたら私まで眠たくなってきた。
瞼が重たい…
急に睡魔に襲われて、大倶利伽羅さんに覆い被さられたまま、いつの間にか私も意識を手放していた。