刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第28章 お祝いの宴
高熱騒動から数日経った夜、大倶利伽羅さんと私のお祝いの宴が開かれた。
恥ずかしいからやめてと言ったけど、光忠が微笑みながら「もう皆知ってるし、こういうことはちゃんとしなくちゃね」と聞いてくれなかった。
私と大倶利伽羅さんは、結婚式の披露宴のように皆の前に二人で並んで座らされている状態だ…。
大倶利伽羅さんは、広間に来るなり「拷問か…」と、あからさまにげんなりしていた。
私もびっくり仰天してしまい、なんとか阻止しようと思ったけど、秋田くんと前田くんと五虎ちゃんに嬉しそうに「こっちです」と手を引かれてしまい、その手を振りほどく事が出来なくて着座してしまった…
宴が始まった時は、それはもう恥ずかしくて恥ずかしくて顔をあげられなかったけど、今は皆がバラバラに散らばっていて、私と大倶利伽羅さんの周りにも誰かしらいるので大分この状態にも慣れた。
光忠と歌仙と堀川くんが作ってくれた、赤飯などの豪勢な食事をつまんでいると、包丁くんが嬉しそうに顔を赤らめながら、走り寄ってきて私の胸に飛び込んできた。
「わっ、いきなりどうしたの?包丁くん」