刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第27章 反動
「はあああああああ!!??…ぐあ゛あ゛あ゛あ゛、許さん!許さんぞおおお!!貴様ァァァ!!病み上がりの主にいい!俺は従うとは言ったが、流石にそこまでは許してはいない!!問答無用に圧し斬る!!」
大倶利伽羅さんと二人で体を寄せあってぐっすり寝ている姿を見て、勘違いした長谷部が激昂し叫んでいる声で目が覚めた。
その声は本丸中に響き渡り、沢山の刀剣が駆けつける騒ぎになった。私は飛び起きたけど、大倶利伽羅さんはそのまま知らんぷり。そして「…うるさい」と一言。
同じく勘違いをして顔を真っ赤にして怒っている歌仙。怒りを通り越して遂には泣いてしまっている長谷部…
「一体、これはどういう事なんだい!?主は病み上がりなんだぞ!それを分かっている上での所業か!この無作法者が!」
「……あんたには関係ない」
「なん、だとッッ!!貴様っ!万死に値するぞ!」
「ちょっと歌仙くん落ち着いてっ誤解だよ!」
「大倶利伽羅もそんな言い方はないだろうっ」
大倶利伽羅さんが私を心配して一緒に寝てくれていただけだと分かっているのか、懸命に歌仙達を説得している光忠と国広くん…
それでもとてもじゃないけど収拾がつかず。
なんとかこんのすけに来て貰って事情を話してもらい、その場は収まったけど朝からとても恥ずかしい思いをした。
後日こんのすけに高級油揚げを献上したのは言うまでもない。