刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第12章 鶴丸さんが来た!
その言葉にハッとし思わず目線を落とし、自分の姿を確認する。
「~~~ッ!!」
一期さんの内番服の上着を羽織ってはいるけど、バスタオル一枚しか巻いていない自分の姿。そして周りを取り囲んでいる刀剣達の視線。光忠が両手を広げて「見たら駄目だよ!」と隠してくれているけど…あまり意味はないようで、大倶利伽羅さんは耳まで赤くなっている…
「おおお見苦しい物を見せてしまって、ごごごごめんなさいぃぃ!!」
主が慌てて自室に引っ込んだ後、その場にいた刀剣達は、良いものが見れたなぁ…と密かに思っていた。
最悪!!あんな姿で、一期さんに抱き付いて…
皆に見られて…なんてはしたないっ!!
鶴丸の手の込んだいたずらに振り回されて、皆に醜態をさらしてしまった…
「鶴丸!今日から一週間トイレ掃除ねっ!!」
「なっそれは困るぞ!訂正してくれ」
「駄目です!ピカピカにしないと許しませんっ」
鶴丸はその後、トイレ掃除のみならず、ほとんどの刀剣から手合せという名の、制裁を受けることとなった…
主を驚かすのはほどほどにしないと、俺の体がもたないなぁ…と鶴丸は思った。