第34章 ※目撃と選択と、三人と行為と
心の底からの幸福感と。心地よい気だるさに目を開けると、隣には綺麗な人が眠っていた。
寝息に合わせ、透き通った髪が少しだけ揺れている。
『……』
そうだ、私達、昨日あのまま一緒に眠って…
わ、もう朝…
『!!!』
私は上身を起こし急いで時計を確認する。時刻は五時。まだ少々の余裕がある時間。
目覚まし時計を掴んだままで、胸を撫で下ろす。
「おはよう」
隣から、優しい声色。
『あ…、おはよう、ございます…』
いつの間にか、隣で眠っていた綺麗な王子様は起床していたようだ。
昨日の痴態を思い出して、顔が赤くなってしまう。
「いいの?」
『え』
「見えてるよ?胸♡」
私は、彼が指差した箇所に目をやる。
そうだった。昨日そのまま眠ってしまったから…
私は一糸纏わぬ姿なわけで…
『っったあ!!///』
「いった!」
私は思わず、手に持っていた時計を彼の額目掛けて放り投げてしまった。
「〜〜っ、いたた…額当てもしてないのに、それはないよ…」
『ご、ごめんなさい、体が勝手に…』
私は掛け布団から顔半分だけ出して彼を見る。
「…昨日は、もっと凄いところも見たのに」
カカシは、横向きに寝転がったまま、片肘をついて少し上から私を見つめる。
そんななんて事のない体制でさえ、様になっていて格好良い!!
『…や、やりすぎですよ!
サスケ君とはあそこまでしてませんからね!』
「そっか…よかった」
『な、にが…っ』
それにしても、彼のテクニックは凄かった…
それに。まじまじとは見ていないものの、男性のシンボルもかなり逞しくて大き…
『あ』
「ん?」
私は唐突に、花見の日のアスマとガイがカカシについて話していた内容を思い返す。あの時は全く意味が分からなかったがなるほど彼らが言いたかったのはこういう…
「ねぇ、ちょっと何笑ってるの?」
『ふふ、いえ、なんでもありませんよ?』
「なんでもなくないでしょ、なに気になる!教えてよ」
カカシは、笑いの止まらない私をさらに笑わせたいのか。マウントを取って体をくすぐる。
『あははっ、ちょ、やめ!』
「あくまで言わないつもりだな…
ま!いいや。昨日は本当に幸せだったし…
ねぇエリ?俺とあの続きがしたくなったら
この俺を選んでよね?」ふふ