第9章 勘違い
(あんだけイルゼさんと楽しそうに話していたから…)
そう思っていると、
「どうした?さっきから顔が強ばっているぞ?」と、エルヴィンが私のことを心配してくれた。
「いや、別に何も無いです」と言い返した。
(…こんな所にいなくていいから早くイルゼさんの所に行けばいいのに!)私は内心腹を立てていた。嫉妬してしまった。
(…水も冷たくなってきたし。暖かくしてよ…今の私の心は冷たいんだから…。)
私は皿を洗うが水が冷たくて手が震えて洗えない。
(あれ?なんでこんなに震えるんだろう…あれ?え?)私は焦りながら皿を洗っていると、
エルヴィンが水の蛇口を止めて、私を持ち上げてテーブルに座らせた。
「…おにょは少しここで待っていなさい。少し冷え性なんだね…もっと自分の体を大事にしなさい。」と少し呆れた感じで私に告げた。そして、エルヴィンが食器を洗っていく。
(…なんでこんなに優しくするの?やめてよ…色んな女子に惑わせてるんでしょ。ドキドキするこっちの身にもなってよね…。私なんか…勘違いしちゃうじゃん。気遣わないでよ…。でも別に団長だって人を好きになることぐらい普通だよね…。
私だけ舞い上がって馬鹿みたい。だいたい告白もしてないのによくこんな勘違いもできるね私は…)
私はエルヴィンに優しくされる度に傷ついてしまうと思った。(…少し距離置こうかな)
「団長…皿洗いありがとうございます。…ちょっと御手洗行ってきます。」と言って地下を出た。
(…暇だな。)私は船を歩き回っていた。
(そうだ、今二ファさんが船を操縦してるらしいじゃん…)そう思い、私は二ファのいる場所に行った。
「あの、二ファさんですよね?」と、話しかけた。すると、二ファは緊張気味に、
「あ!はい。おにょさんですよね…。どうされたんですか?」と聞いた。
「二ファさんの作った料理とても美味しかったです。」と言った。
すると、彼女は少し顔を赤らめて
「…そうですか。ありがとうございます!」と言った。
「あと…少し話してみたいと思ったんですけどいいですか?」と聞いてみた。
すると、二ファは笑顔で
「えぇ。もちろんいいですよ!…私もおにょさんと話をしてみたかったのでぜひ。」と、嬉しそうに話してくれた。