第8章 叔父
「壁の中ては不自由なく暮らせている。だが、いつ巨人が襲ってくるかわからない状況にある。」というと、彼女は真摯に聞いてくれた。
「そうなんですね…毎日が壮大…」と言って私の意見に共感してくれた。
…
「ところで、おにょについて知っているか?」と聞いてみた。
イルゼは、
「いえ、知りませんよ…どうしたんですか?」と、聞き返された。
(叔父の孫だが、君たちも何も知らないのか…これでは話をしていても展開しないな…)と考えながら私は話をしていく。
だが、何故彼女は私と話をするのだろう…それほど面白い話をしている訳では無いんだが…。寒くなってきたし、そろそろ帰りたいんだが…。そう思っていると、後ろから足音が聞こえてきた。すると、突然止まった。(誰だろう…)そして、こちらへ来ると思ったが、戻っていった。
(あぁ、そうか…私とイルゼ2人きりで喋っているから来づらいのか。そろそろ部屋に戻ろう。)
「ー…そうか、すまない…少し冷えてきたから私は部屋に行くよ。イルゼ、会話をしてくれてありがとう。君の話を聞けてよかった。」そう言って下に降りた。
(うぅ…さぶい…マフラーはどこだっけ…
そうだ、マフラーはおにょに貸したのか…)
私はおにょの様子を見に行った。
(おにょの部屋はどこだ?ここか?)
「おにょ、仕事の調子はどうd」
部屋に入るとおにょはすやすや寝ていた。寝顔は子どもっぽくて可愛い。
(資料を握りしめて…終わらせたのか?わざわざ下見に来た上に仕事を任せてすまない。そうか、さっきの足音はおにょか…資料を持ってきたが私とイルゼが話していたから持ってこれなかったのか…)私はそう思い、手に握られている資料を貰い、代わりにお礼を紙に書いて握らせた。
「おにょ、仕事を任せて済まなかった。ありがとう
エルヴィン・スミス」
そして私は部屋を出ていった。
(エルヴィンside終)