第6章 うさぎさんのサンタクロース
うさぎさんはリスのエミリーさんに誘われて、山猫のノラさんの店に向かっていました。
途中で大きな荷物を抱えた狐の銀さんに会いました。
「銀さん、こんにちは
その荷物持ちますよ」
「ありがとう、うさぎさん」
「どこに運ぶのかしら?」
「湖の近くに住んでる孫にクリスマスプレゼントなのよ
けど、これじゃあ今日間に合わないわね」
もう辺りは薄暗くなりはじめています。
銀さんは残念そうにうなだれました。
「じゃあ、わたしが代わりに届けてあげるわ」
うさぎさんは銀さんの代わりにプレゼントを届けに行くことにしました。
「うさぎさんは優しいね」
「けど、湖ってどう行けば良いのかしら?」
うさぎさんは湖の場所を知りませんでした。
「湖へは川を下って行けば大丈夫よ
気をつけてね」
銀さんに教えてもらい、とりあえず川に向かいました。
「あっエミリーに遅れるって言わなきゃ…
どうしよう…」
「伝言なら私に!」
伝書鳩のポッポさんが飛んできました。
「ポッポさん、助かります
エミリーに遅れるからって伝言お願いします」
「たしかにお預かりしました」
ポッポさんは伝言を書き留めるとエミリーの店の方へ飛んで行きました。