Happy Birth Tea(進撃の巨人)《リヴァイBD》
第3章 サプライズする方
フユはエルヴィン、ハンジ、ミケを馬舎まで見送り、3人が走り去るまで手を振り続けた。
『あ~あ、あんなに手を振っちゃって可愛いねぇ』
『全くだな。リヴァイにやるのは惜しい…』
『いやいや、調査兵団の団長と兵士長の戦いとか恐ろしすぎて俺は見たくないぞ。それで?リヴァイ抜きでハンジは何の話をしたかったんだ?』
ハンジが用事と称して走り出したものの、3人も急ぎの用事は本来はない。
建前上急ぐふりをして馬を走らせていたがフユの姿が見えなくなると速度を落とす。
ハンジはふふふっと眼鏡を光らす。
『もうすぐやってくるリヴァイの誕生日についてだよ!!』
『やはりそうか。ハンジも考えていたんだな。私もこの間ミケと話をしていたところだよ。それで、いいプレゼントは思いついたのか?』
『それはねぇ…フユ!しかも裸にリボンを巻いて渡すんだ!リヴァイきっと鼻血出して喜ぶよ!!』
ぶっ飛び過ぎたプレゼントに2人は目を丸くする。
裸にリボンを想像しそうになる2人は何かをかき消すように空を手で扇ぐ。リヴァイじゃなくてもフユのその姿は男なら誰でも喜びそうである。
『ハンジの考えは度肝を抜かされるな…。モブリットの苦労が垣間見れた気がする』
『同感だミケ…。モブリットにはもう少し休暇が必要だな』
『失礼だねぇ!君たちならどう?』
どうって言われても…とエルヴィンとミケは顔を見合わせる。
ハンジは興奮して鼻息が荒くなっていた。
『『(俺なら)そのプレゼントありだろ』』
『でしょーー!!ところで2人に聞きたいんだけど……フユはリヴァイの誕生日のこと…知ってるの?』
『『あ………』』
くしゅん!!
『うぅ…風邪かなぁ…一瞬悪寒が走ったよ…。もう冬だもんね…それにクリスマスかぁ…』
3人を見送ったフユは小走りにグロリアに戻る。
リヴァイが見送る間店番をしてやると言ってくれたのでそれに甘えさせてもらっていた。
角を曲がりいつもの道に出ると、女性客が丁度店から離れたところだった。