第9章 変身!ちぇんじまじっく!❥伊達政宗
「!?!?」
意味がわからない、という目で政宗が私を見つめた。
私は開口いちばん、
「政宗、ごめんっ...!」
政宗に謝った。
動物になってしまったこと、政宗に意地を張ってしまったこと、すべての思いを込めて。
「...お前。」
政宗が少し怒ったような声で私を呼んだ。
...そりゃそうだ。政宗の心の中を動物になってまで覗こうとしたんだから。
怒られることを確信してわたしは目をぎゅっと瞑ると...
ふわり、と政宗の体温が私に乗った。
そこで初めて、抱きしめられているとわかった。
「...俺は、お前しか要らないんだ...分かるだろ?」
そう囁いた。
「っ、うんっ...」
政宗の気持ちを動物になったことでしっかりと分かった私は頷いた。
...どれくらいの時が経っただろうか。
喧嘩していたときのことなんか忘れたように私と政宗は抱きしめあっていた。
すると政宗が不意に私から体を離した。
そして、言葉を紡いだ。
「俺は、これから先もお前に迷惑をかけたり心配させることもあるかもしれない。だけど。俺の気持ちはお前にしかないし、
お前しか、愛してない。」
「っ...うんっ、うんっ」
嬉しすぎる言葉に涙がこぼれた。