第8章 変身!ちぇんじまじっく!❥織田信長
襖を開けたのは...信長様だった。
私の、大好きな人。
(信長様...?)
なぜ信長様がここに来たのかは分からない。
ついこの前私と意見が食い違い、初めての喧嘩をしたばかりだったのだ。
何故か声を上げようという気にならず、リスの姿ながら俯いていると...
「おい、どうした。」
信長様の声が上から降ってきた。
(えっ...)
見つかったことに驚いて顔を上げた
信長様が私を拾い上げる。
「どうした、俯いて。」
優しい声で信長様が語りかけた。
「きぃ...」
(信長様...)
「なんだ、行く宛がないのか?何故華の部屋に居るのかは知らないが。」
信長様と久しぶりに喋って動物の姿ながらもどきどきと心臓が高鳴った。
「おい、華は知らないか?あやつとしっかり話そうと思ったのだが。」
信長様は私と話すために来てくれたの...?
とりあえず、私は心配しなくて良いということを伝えなければ。
「きぃきぃ!!!!」
私は声を張り上げた。
部屋を指差して手で丸を作りながら叫んだ
「きぃ〜!!」
信長様は私の動きを見た途端、
「なるほど、」
(え?)
「お前は、華は大丈夫ということが言いたいのか?」
(ええ!?)