第5章 方程式のつくりかた❥明智光秀
明日は、私と光秀さんにとって、とっても大事な日だ。
私と、光秀さんが恋仲になって、一年。
そんな日だった。
今日の朝、私は淡い微睡みの中から覚醒していった。
(ん...)
なにか、とっても良い夢を見ていたような気がする。
それをもう一度見たくて私はまた瞳を閉じようとした。
すると、
「おはよう。華。」
光秀さんの声が降ってきた。
(!)
そこで一気にわたしは現実へと世界を引き戻した。
どんな素敵な夢をみているよりも、光秀さんの顔を見られる方がいい。
「おはようございます」
私が少しはにかみながら言うと
光秀さんが私の耳に近づいてきて...
「今日も可愛いぞ。」
そう囁いた。
「...っ!!」
朝から顔が真っ赤になり、眠気が一気に吹き飛んだ。
そんな私を見て光秀さんが、
「ほら、眠気覚ましに良いだろう?」
にやりと笑いながら言った。
「意地悪ですっ...!」
私の顔は真っ赤になっているのに、光秀さんの顔はいつも通りの平然とした顔だ。
(っ、光秀さんだけずるい...)
私はこんな顔が真っ赤になっているというのに。