第42章 甘い想いのジレンマ❥明智光秀
「俺に掴まると、もう逃れられないぞ。....いいのか?」
駄目だと言われてももう手放す気はないこの気持ち。
するとそんな俺の問いの答えが...
「はい!光秀さんと一緒なら、何処へでも行けます!!!」
完璧な俺への殺し文句だった。
まさかそんな答えが返ってくるとは思わなかった俺は一瞬目を見開く。
(いつも華は考えなしのようで俺のひとつ上を行く。)
こんなこと、華と一緒でなければ感じることができなかった。
だが、今はその感じることができるようになった変化さえも愛おしい。
(もちろん、目の前のこの小娘のほうが何億倍も愛しいわけだが。)
そんなかわいい華にそこで理性はもう剥れかけたが...
こんなところで理性をやっているようじゃまだまだだなと俺は考え直す。
きっともっと可愛い姿をこれからも見せてくるだろう。
そんな小娘を、幸せにさせない、などという選択肢があるのだろうか。
そこで俺は一つ誓いを立て。
そんなきらきらした顔で見つめてくる華に今度こそ俺は笑いかけた。
その瞳に恥じないように、めちゃくちゃしあわせに。
目の前にいる、愛おしくて愛おしくてたまらない人に、
死ぬほど楽しい人生を送らせてやると、心に誓って。
終。