第38章 大好きな君のトリセツ❥真田幸村
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-----五年後。
「っていう話をしてたんだよ!」
「えー?そんな話あったか?いつの話だよ」
「あったよ!ほら見て?これがその時のやつ!わざわざ物置から取ってきたんだよ?」
「あー、だいぶぼろぼろだけどそんな時もあったな....」
「...で、お前は今は俺のことを一番知ってるのか?」
「...うん、多分。幸村は?」
「俺も多分。」
「ふふっ、じゃあこれからもっともっとお互いのこと知っていかないと駄目だね?」
「ふっ、そうだな。でも今は子どもたちがいるから...お互いのことを知る時間はまた夜にな。」
「っ、幸村っ....!!」
愛する人のことをもっと知りたい。
そう思うのは当然のこと。
だからこうしてあの"本"を作ったことで...
また知らない一面を見る事もできた。
「...大好きだよ、幸村。」
「あぁ...俺もだ。」
こんな素敵なお話が、500年前の日本にあったなんて...
今となっては、誰も知らない。
終。