第35章 SAY YOU LOVE ME 『後編』❥伊達政宗
「だから、これは本当の本心だ。」
政宗が私の瞳を射抜く。
「....お前が好きだ。ずっとずっと前から。」
「っ...」
私が一番聞きたくて、一番待ち望んでいた言葉。
それは私に向けられなかった時もあったけれど。
今こうして真っ直ぐに向けてくれている。
それがどれだけ幸せなのか。
「俺と、付き合ってほしい。本当の意味で。お前のことを放っておかない。約束だ。」
「うんっ、うん...!!」
目をこすっても消えないその笑顔。
私がこの世で一番欲しかったもの。
それが、やっと、やっと....
「私も、好きだよっ...」
手に入ったのだ。
政宗は私の言葉を聞くと更に笑った。
そしてそっと私の手を取る。
「お前のこと、絶対に大事にする。だから、俺の側にいてくれ。」
西陽に照らされるその笑顔。
きっと私も同じように微笑んでいると思う。
私達はゆっくりと同時に歩き出した。
『もう離さない。』
そういうようにぎゅっと手を繋いで。
ようやく結ばれた二人のために、
夕焼けは更に紅く、更に明るく、二人を照らした。
終。