第30章 愛が貴方に届いたら❥明智光秀
「っ、大好きです、光秀さんっ...」
「...あぁ。俺もだ。」
こんな他愛もない会話がこんなに幸せなんて、誰が教えてくれたの?
光秀さんは私をそっと見つめて呟く。
「お前を、長い間放っておいてすまなかった。お前の...その一途な気持ちに、ようやく俺の心が追いついたようだ。」
「はいっ...あ、りがとうございますっ...」
私は涙でグシャグシャの顔で笑う。
「おい、華。泣くのか笑うのかどちらかにしたらどうだ?」
にやりと笑う光秀さんの顔。
それさえも、今はすごく愛しく感じられて。
本当に気持ちが通じ合ったんだなという気持ちに、心が満たされていく。
そして、目の前の大好きな笑顔を見ながら。
この幸せがいつまでも続くように、こっそりと願った。
ようやく手に入れた貴方の心。
遊ばれても、裏切られてもいいと思っていたのに。
こんなにたくさんの幸せを手に入れることが出来た。
だから、これからは一人で歩かないで。
私と一緒に人生という道を歩きましょう。
大好きだよ、光秀さん。
終。