第23章 純白花嫁は貴方の為に❥豊臣秀吉
そんなことを思いながら秀吉さんの話に耳を傾ける。
「俺だって最初は怖かった。お前が俺のことを好きだなんて確信が無かったからな。」
(っ、それは私もだよ...)
私だって、秀吉さんの気持ちがわからずにずっと困惑していたのだから。
「だが、今こうしてお前を抱いてると...なんだか、幸せな気持ちになるな。」
「っ...」
秀吉さんの口から出された言葉。
それは本当に幸せそうで。安心しきっていて。
その言葉を聞いているだけで幸せになれそうだ。
「っ、私も、幸せだよ。」
私も秀吉さんにならってそっと声を上げる。
すると秀吉さんは少しだけ顔を私の方へと近づけた。
私ももっと近づきたくて振り返る。
そして目の前に入ってくるのは幸せそうな秀吉さんの瞳。
「あぁ、ありがとう。俺は...お前に恋して良かった。」
幸せそうに細められた瞳と幸せそうに弧を描く唇。
その全てが私も幸せにさせる。
あぁ、きっとこの幸せはいつまでも続くんだなって。
きっと同じように幸せな顔をしているであろう自分の顔に、もっと笑みを浮かべて。
「うん。私も。だいすきだよ。」
そっと秀吉さんに愛の言葉を囁いた。
終。