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【金城剛士】あえてコトバにするなら【B-project】

第9章 絶頂エモーション.3


トモは眉を八の字にして、困ったように笑った。

「本当に残念だよ。でも、一緒に居られることに感謝しないとね。今日からまた、B-projectとして、ライバルとして、共に歩くよ。」
「清々しいほどできた人間だよ、お前は。」

俺はトモと肩を組んで、頬をつついてやった。
察している帝人は竜持と目を合わせて、呟いた。

「全く、男泣かせの真紅姫ですねえ。」

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主人公side

倫毘沙の再撮影を無事見届けた後、僕はFMラジオ番組にゲスト出演するために、タクシーでラジオ局まで向かった。
携帯の中の手帳アプリを開いて、予定について確認すると、明日は昼からマンションのカフェで会議の後、夕方から新曲の打ち合わせだ。

「今日は久々に自室でゆっくりできるな…」

そんなことを考えていると、JOINの通知音が鳴った。開いてみると、相手は剛士だった。

『終わったら飯付き合え』
「ふふっ、りょーかい。」

僕はスタンプを送って何を食べるか考え始めた。

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ラジオではファンの女の子から送られてきたメールの悩み相談をしたり、最近流行りのコーヒーについて話したりした。

「透さん、お疲れ様でした。」
「お疲れ様でした。」

僕は誰かにご飯を誘われたりしないように、あからさまに急いで足早にラジオ局を抜けた。ラジオ局を出たところに剛士の車が止まっていたので窓をノックした。

「剛士!」
「乗れよ。」

剛士の運転で夜の都内を走った。剛士の車、久しぶりだなぁ。

「迎えに来てくれるなんて、どーしたの?」
「はっ。」

そんなどーでもいいこと聞くなとでも言うように、軽く笑ってあしらわれたが、それが剛士らしくて嬉しかった。そして、また、剛士の笑顔に、胸の奥がキュンってなった。

「なんか食いたいモンあるか。」
「海鮮丼!!」
「今からかよ。」

剛士はくつくつと笑って、脇に車を停めると少しググってナビに登録して、すぐ車を発進させた。
さっきまでめっちゃお腹すいてたのに、なんだかいまは胸がいっぱいだ。なんでだろう?

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剛士が連れてきてくれたのは、築地にある海鮮丼屋さん。
小ぢんまりとした店だが絶品と有名だ。

「うわー美味っ。マジかー。」
「……うめぇ。」

僕と剛士はキラキラ鮮やかな海鮮丼に夢中だ。

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