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【金城剛士】あえてコトバにするなら【B-project】

第8章 絶頂エモーション.2


ジューっと大きな音がして、煙がたった。ぱちぱちと少し跳ねたような音もする。

「わっ。これでいいの……?」
「ちょっと火が強いな。それと、水が多いから、減らすね。」

僕はさっとフライパンを奪って、多すぎる水を流しに捨てて、コンロに戻して蓋をした。火を中火にして、後は待つだけだ。

「ありがとう、漣。」

和南がほっとした表情で僕に微笑んだ。額には汗が光っている。
僕はポッケのハンカチで、僕より10センチほど背の高い、和南のおでこを拭いてあげた。

「!」
「お疲れ様。あと少し頑張ろう!」
「漣。大根の様子見てくれるか。」
「りょーかい!」

百はほかの作業をしてて手が離せない様子だ。僕はささっと大根を見に行った。まだもう少し煮詰めた方がいいな。蓋をしたところを後ろから和南に抱き締められた。

「和南?」
「ちょっと、こうして休憩させて。」

和南、慣れないことして疲れたんだな。僕、いつも和南に甘やかされてるから、今日は僕が甘やかす番だ。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

待ってる間、お絵描きしたり、チャンバラしたり、みんな好き勝手楽しんでたらしい。MooNsの部屋にいるルーカスに、倫毘沙が話しかけて遊んでいる。

『ピンポーン』
「きたね、ルーカス、ドアを開けて。」

チャイムがなって、倫毘沙が指示してドアが開いた。

「こんにちはー!今日はお招きありがとうー!」

明謙が元気にデカおにぎりを僕達に差し出し、4人が入ってきた。
双子は今日も剛士にメロメロだ。

「ごーうしくーん。今日もイケてるぅ!」
「金城さん、今日もカッコイイです。」
「だーーっ。引っ付くな。」

明謙は和南や竜持と楽しそうに談笑している。
僕はニコニコして立っていたら、目の前に殿くんがいた。

「ん?殿くん、おはよ。」
「漣さん、おはようございます。今日も魅力的ですね。」
「はは、ありがとう。可愛いやつめー。屈め屈めー!」
「可愛くありません。エプロン姿も素敵です。」

律儀に屈んだ殿くんの頭を撫でてやった。
僕を褒めてくれる後輩ができるなんて、嬉しい限りだ。
ただ、ブレイブのみんなは公開告白を見てるからあー始まったってなってるけど、ダイコクのみんなが目を丸くして驚いていることに気づいた。

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