第14章 日常5:素顔の僕とお姉ちゃん(？)

和の言葉に大いに納得した僕は、ずっと頭の中にあったモヤモヤが急に晴れたような気がして、ついでに気持ちも軽くなったような気がして…

｢ありがとう和！　なんかスッキリしたよ」

｢そ、そう…？」

｢うん！　和のおかげだよ」

僕は和の手を両手で握り、腕が引っこ抜けちゃうんじゃないかってくらいにブンブンと振った。

うん、やっぱり和は優しいお姉ちゃんだ♪

｢ホント？　じゃあさ、お礼にキスしてくれる？」

え…？

｢キ、キ、キ、キス…!?」

この年だしさ、別にファーストキスってわけでもないけど…

なんなら相葉さんとも、勿論和とだってしたけどさ、でもそれって”HIME”の時であって、”僕”じゃないもん。

お仕事なら別だけど、いくらお礼の代わりだって言われても、キスなんて…出来ないよ…

それに僕には櫻井くんっていう素敵な恋人(←まだ告白もしてないけどね…）がいるし…

｢あ、あ、あの…、キス…じゃなきゃだめ？」

｢キスは嫌？」

｢べ、別にキスが嫌とかじゃなくて、無理ってゆーか…」

｢じゃあ、キスが無理なら、何くれるの？」

｢えと…、それは…」

答えに詰まる僕の顎に、和の指がかかって、クイッと上向かされる。

｢くくく、唇にキスするのが無理なら、別の場所にしてくれても良いんだよ？」

え…？
それはそれで願ってもないお話なんだけど、でも…

｢どこ…に…？」

顎をグイグイ持ち上げられながら、それでも首を傾げる僕に、和が”そうだなぁ…”なんて言いながら、唇の端をクイッと引き上げてニヤリと笑う。

ってゆうか、和の顔、近い…

今にも唇が触れてしまいそうな距離に、僕の心臓がドキドキ…してる場合じゃない！

あまりにも近すぎる距離をどうにかしようと、和の胸を押し返した僕の手が掴まれ、そのままゆっくりと和のお股へと導かれる。

｢え、えと…、あの…」

｢唇が嫌なら、ココにキスしてくれても良いんだよ？　超濃厚なキスをね？｣

え、え、え、そ、それって…、まさか？