第6章 異変
地獄のようなメッセージを送った自分を恨みながら私は素直に「酔っていました!ごめんなさい!!」と送った。
しばらくお酒は控えないといけないな……と反省した数時間後。
正式にジムチャレンジが行われるという情報が発表された。開会式は約二週間後に行われるらしい。
ああ、これから乗客数がグンと跳ね上がり、お店や駅構内のみならず地方全体が活気付く時期になる。
それと同時にジムチャレ大好きな人が私を見つける、という可能性も高まる。いつだったか忘れたけれど、そんな人に見つかって質問攻めにされた記憶が……そうそう無い事態だけれど、面倒なのには変わりないのも確かでもある……。
「まぁ、そんなこと考えてもどうしようもないんだけどね。」
テレビに映し出されたジムチャレンジについての番組を見ながら、仕事帰りに買ったドライきのみセットのオボンの実を齧る。
普段は高めなのでなかなか手が出せないが消費期限が近いのかセール品になっていたのをいいことに3袋購入してしまい、ポケモンたちと分けて消費している最中なのだ。
ポケモンたちの様子を伺うと、美味しそうに食べていた。まぁ、多少食べすぎても今日くらいはいいかな。今度の休日はみんなで運動しにいかないと……
そろそろヴィーとハスブレロのボーが身体を動かしたくてウズウズしてくる頃合いだろうし。
そんなことを考えていると、ロトムがふよふよと近づいてきた。どうやら数件メッセージが届いたらしい。
画面をスワイプして確認していくと、キバナさんが返事をくれたらしい。謝罪に対して、気にしていない、と言う内容だった。
本当優しい人だなぁ……。他愛のない返事を送り、他のメッセージも見る。
一つは友人、もう一つは合コンの際のほどほどに会話ができたと思われるあの人だった。
まさか返事が来るとは思っていなかったので意外だったけれど、こうやって関係が広がるのは嬉しくも思う。まぁ、まだ何も知らないので付き合うとかは考えられな…………それ合コンじゃなくてただの友人間の飲みになっちゃうな……?
軽い返事を送ると、速攻で返事が来た。内容は
「……今度は二人で飲みませんか……?」
これは春なのか…?と思った矢先ヴィーののしかかりを喰らい返事が遅れたのであった。
この人を好きになれるといいなと思いつつ、無意識に心のどこかでとある人を思い浮かべていた