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Diva!【イナズマイレブンGO】

第11章 Incident!〈遠坂 雪音〉


「そんな事があったんだな」
『どうしても思い出してしまうんです。他人からイジメられると、母親から虐げられた記憶を』
「…」
『すみません。重い雰囲気にしてしまいました。行きましょうか』
「まだそんなに食ってないだろ」
『そんなにお腹空いてないので…』
「ちゃんと食わないと倒れるぞ」
『うっ…』

確かに、その通りだ。痩せ我慢をしていてはどうしようもない。

「取り敢えず座れ」
『はい…』

何だか説教されてるみたいな雰囲気になってる…。

「過去の事はともかく、お前は今どうなんだ」
『今、ですか?』
「ああ、幸せなのか、辛いのか」
『今は…そうですね。幸せ、と言えば幸せだと思います』
「そうか」
『自分の隠れた特技を見出す事も出来ましたし…それにこうしてサッカーの楽しさを伝える事も出来てますから』
「なら大丈夫そうだな」
『え?』
「言っておくが、俺には年下趣味はない」
『ん?』

いや、別に剣城君をロリコンとは思ってないけど…。でも、剣城君がロリコンだったら…。

『ぷっ…あはは!』
「は…」
『剣城君…!面白いですね!』
「いや、別にそういう訳じゃ…!」
『あははっ!剣城君のお陰で元気が出ました!ありがとうございます』
「…本当に違うからな」
『分かってますよ。でも、元気出たのは本当なので、ありがとうございます』
「あ、ああ…」
『行きましょうか』
「そうだな」

食べ終わったお弁当のゴミを捨てて、次の目的地へと向かう。

「着いたな」
『はい!それでは行きましょうか』
「ああ」

帝国のスカートを靡かせて、ズンズンと進んでいく。すると、恐らく担当の先生だと思われる方がいらっしゃった。

「こんにちは。今日担当する高橋です」
『高橋先生ですね。こんにちは。遠坂 雪音です』
「剣城 京介です」
「じゃあ、案内するよ。着いてきて貰えるかな」
『はい』

先程の調子で五日間仕事をこなしてきた。暑い中で大変だったけど、皆にサッカーの楽しさを教えられたのはちょっと嬉しかった。

『今日で大阪でのプログラムは終わりですね…』
「ああ。と言っても今日は観光で終わるけどな」
『あはは…』
「行くか」
『はい!』

ホテルでチェックアウトして、荷物をコインロッカーに預けた。今日は美味しいものがある所を巡ってみようっていう事で、午前中の1時間だけブラブラ出来る。
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