第7章 Reduction!〈遠坂 雪音〉
そして、皆結構胸が大きい!
『ど、どうしたら…皆さんの様な体型になれますか…?』
「結構ド直球にきたね」
『だ、だって、気になるじゃないですか…』
「雪音。気にしなくて良いよ。中学生はまだ早い」
『そうですかね…』
「それに、菖蒲ちゃんは菖蒲ちゃんだし、雪音は雪音。人の成長なんて十人十色なんだから。高校卒業する時までずっと気にしてたら一緒に考えてあげる」
『わ、分かりました』
「雪音ちゃん、今すぐ河川敷に来て欲しいんだって」
『は、はい?』
「豪炎寺君から。雪音ちゃんに話があるって」
『はい』
お会計は二人に任せて、急いで河川敷に向かった。河川敷に行くと、恐らく豪炎寺さんと思われる方と、剣城君が立っている。
『すみません、遅くなってしまいました』
「いや、急に呼び出したのはこっちだ。気にしなくて良い」
『それで、話というのは…』
「サッカー教育プログラムだ」
「サッカー教育プログラム?」
「お前達には一緒に大阪に行ってサッカーを教えてきて欲しい」
『二人で、ですか?』
「ああ。ヒロトには話は通してある」
『それなら大丈夫ですけど…』
「剣城は保護者に伝えておいてくれ。この資料も忘れずにな」
「はい」
サッカー教育プログラム。突然伝えられて混乱してるけど、私も指導者側?
『私は指導者側なんですか?』
「今回は剣城のサポートととして行って欲しい。人数も多いから、マネージャーの仕事が主だな」
『分かりました』
雷門で少し学んだし、多分大丈夫だとは思うんだけど。
『宜しくお願いしますね。剣城君。行ければ…ですけど』
「ああ…」
「話はそれだけだ。いきなり呼び出してすまなかった」
『いえ、丁度出かけていたので…』
「ヒロト達に宜しく伝えて置いてくれ」
『はい』
確かに、自分が出来ることなら何だって協力したい。剣城君だって私を助けてくれた訳だから、出来る限りサポートしたいって思う。
『でも、マネージャーなら、葵さんとかを連れて行った方が…』
「経験者にしかできない事もある」
『…?』
経験したからこそ言える事もあるという事だろうか。ちゃんとできるか心配だけど…大丈夫。頑張ろう。
『それでは、これで失礼しますね』
「待て」
『?』
「送ってく」
『ありがとうございます』
誰かと帰る帰り道はあったかい。隣の人はあまり話さないけど、優しいのはちゃんと知ってる。