第24章 Luster!〈栗花落 菖蒲〉£
訳の分からない単語を脳で処理している内に、またしても天井が背景に見える。
「初めては、僕に頑張らせて」
優しい声が鼓膜を刺激した。
『…うん』
ドロドロに溶かされた様な気分になる。段々とふわふわとした様な気分になってきて、脳内の一部が白くなっている様な気さえもする。
『は、ぁっ…くぅっ…んっ…やっ、んぅ…!』
「菖蒲、イキそ?」
『わっ…かんない…でもっ…なんか…へんっ…』
「良いよ。一緒にイこ…」
太陽の余裕のない顔だけが視界を占領してて、脳は最早何も考えられなくなっていた。
『あっ…も、きちゃ…う…!あっ…あああ…!』
「くっ…もう…出るっ…」
薄い壁に阻まれて、直接ナカ出される事は無かったが、ドクンドクンと脈打っているのは分かった。
「はぁっ…出ちゃった」
妙にエロチックだったので自分の顔が赤くなっているだろう。語尾にハートがつきそうな勢いで行ってくるものだから、慣れなくて照れる。
『なんか…こういう感じなんだね…』
「嫌だった?」
『違くて。太陽が好きだなって』
「えっ…」
あまり素直に言いすぎて、今度は太陽が照れている。あれ、これもしかして形勢逆転出来るのでは…?
『好きって気持ちが一杯になる。いつも以上に、太陽の事大好きになる』
「あ、菖蒲…もうギブ…」
タジタジの太陽見れて、ちょっと嬉しくなる、こんなレアな場面もう見れないかもしれない…!
「お、お風呂入り直す?汗かいたでしょ」
『あのさ。ほんっとうに申し訳ないんだけど』
「?」
『腰抜けて…立てない…』
「じゃあ…」
そのままお姫様抱っこで抱えてくれた。いや、私絶対重い…。くそう…ダイエットしておくべきだった…。
「菖蒲、軽すぎ。ちゃんと食べないと」
『い、いや…多分重い部類に入るから…』
「そんな事ない。むしろ軽い位なんだから」
そのままお風呂の椅子の上に下される。
『ありがと』
「どういたしまして」
シャワーを出して、汗を洗い流した。太陽が居ない内にナカをしっかり洗っておく。まぁ、これくらいだろう。
「菖蒲、入るよ」
『うん』
「腰は大丈夫そう?」
『大分良いと思う。歩ける様になったし』
「そっか。良かった。ごめん、最後余裕なくなっちゃった」
『ううん。嬉しかった』
太陽はいつも我慢してそうだったから。恋愛初心者の私の合わせて、発散出来て無かったろうし。