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Diva!【イナズマイレブンGO】

第17章 Loss!〈遠坂 雪音〉


『はぁ…』
「お嬢様、大丈夫ですか?」
『あ、はい』

迷惑かける訳にはいかないし…客室用の部屋で寝るか。バレなきゃ問題無いでしょ。

「来たか」

食事中もイヤホンを着けたまま、お父様や婚約者の口元を伺いながら食事をする。口元が動けば瞬時に察知して、聞かれているのならば答えるし、それ以外ならスルーする。

『ご馳走様でした。気分が優れないので、今日は早めに休ませて頂きます』

やんわりと部屋に来るなというアピールをして、部屋に戻った。その夜はあいつは来る事なく、穏やかな夜を過ごしたーー筈だったのに。

ーー翌日
「クラス、一緒だね」
『菖蒲が一緒で良かった…』

クラスに行けば、やっぱり知らない人が一杯。けど、見た事ある人もいる。

『雫ちゃん、だっけ?』
「あれ、雪音ちゃんも一緒のクラスだったんだね」
『そうみたい。宜しくね』
「知り合い?」
「私、雨之宮 雫です。雪音ちゃんとはこの前ばったり会って…」
「そっか。私、栗花落 菖蒲。宜しくね」
「宜しくお願いします」

何とも不思議な巡り合わせだけど、高校のクラス編成ならではでこれもまぁアリなのかもしれない。

「そろそろ座ろうか?」
『そうだね。また後で』

入学式も憂鬱だ。楽しい事はないし、名前呼ばれてはい終了で良いのに。何で来賓とかの面倒臭い話まで聞かなくてはならないのか。来賓の人だってきっと話したくないでしょ。そう思って席に座った時だった。

ガラガラ

大体揃ったと思っていたが、一人来ていなかった様で急いだ様子で中に入ってきた。

『⁉︎』

何だか見覚えがあると思ったら…見覚えどころじゃない!此奴は…剣城 京介⁉︎

『な、なっ…』
「良かったね、雪音」
『いやいや!良くない、良くないって!何言ってんの⁉︎菖蒲⁉︎』

隣の席の菖蒲がニコニコと此方を向いて、変な事を言い始める。小声で反応して否定を強調するが、相変わらずニコニコしたままで。というか、何で此奴が…⁉︎

『最悪…』
「何が?」
『何がじゃない…!もう二度と会わないつもりだったのに…!』
「…」

こんな調子で本当に新学期大丈夫なのかな…。あの文化祭の時に、もう二度と会わないって思って吐き捨てたのに…どうしてこうなってしまったんだろう。剣城 京介って本当に何なの⁉︎諦めろって言ってるのに近づいて来るし…!

『絶対許さん…!』
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