第17章 満月の夜の夢
私《わたくし》はただいま唖然としてます。
何故その様なことになっているのかは目の前に光景を見ているからです。
私の前に5人の騎士を思わせる服装に身を包んだクラスメイトのヴィケオア(服の色紫)、シャドウ(水色)、ラシル(緑色)、ザルク(オレンジ色)···そしてレコン(赤)が|居《お》りますの。
何故彼らがそんな格好で私の前に居るのかが全くもって検討がつきません!。
「どうした? ウーノ」
そう言って私の側に来るレコン。
「な 何故貴方達がここに?」
「何を寝ぼけたことを今日は君が主役のパーティではないか」
首を傾げる私に瞬きし、微笑みながら話すレコン。
「今夜だけは僕らが君の騎士《ナイト》ですよ」
そう言って微笑むラシル。
「···今回だけな」
腕組みをし、そっぽを向きながら言うヴィケオア。
「ウーノ姉だけの特別だよ?」
悪戯成功した様に微笑うシャドウ。
「兄さんからの頼みだから仕方なくやっているのだから感謝してくださいね」
そう仏頂面で言うザルク。
「俺様にかかればこんなこと何とも無いがな!」
そう言って微笑むレコン。
あぁ···絶対悪い夢よ。早く覚めて! 後が怖いわ!。
「大丈夫だから俺様の手を取ればいい」
そう言って白の手袋に包まれた右手に私は手を伸ばす。
煌めく世界にたった一人の特別なプリンセス。
手を引かれて彼の腕の中で私は思いを伝えるとレコンは照れながら額にキスをしてくださいました。
そこで夢から覚めた私はガバッと起き上がるものだから同室の方を驚かす失態をしますがそれよりも夢で見たことが恥ずかしくて暫くベッドから出れませんでした。
学校では彼らを前にすると挙動不審になってしまうのが暫く続いたのが私の最大の恥でしたわ。
END