【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】
第99章 ◇第九十八◇真相を握り潰すなら貴方のため【恋の行方編】
とハンジは、ウォール・ローゼで兵団服に着替えてから、迎えに来てくれたモブリットの馬車に乗り込んだ。
すっかり外は真っ暗になっていて、やはり予定通り、トロスト区の兵舎に着くのは明日の昼以降になりそうだ。
「1人でよく頑張ったね。」
ハンジが言うと、はキョトンとした顔をした後、可笑しそうにクスクスと笑う。
「ハンジさん達がいたじゃないですか。
1人じゃないですよ。」
本気で言っている様子のに、ハンジは苦笑いが出る。
策なら練った。調査兵団の団長にも内緒の、ハンジ班総出での極秘作戦ではある。
でも、たった1人で敵陣に乗り込んだへの労いの言葉のつもりだったのだが、彼女には伝わらなかったようだ。
「本当にありがとうございました。
ハンジさんの睨んだ通り、ヴェスタープ伯爵の失脚はルーカスが何かしてたみたいで
すぐに信じてくれましたよ。」
「そりゃよかった。エルヴィンに鍛えられただけあって
私達もなかなかの博打打ちってわけだね。」
「そうかもしれないです。」
可笑しそうに言うは、満足そうな笑みを浮かべている。