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【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第78章 ◇第七十七話◇絵本の世界へようこそ【恋の行方編】


ようやくパーティー会場に足を踏み入れながら、私はあの絵本の結末を必死に思い出そうとしていた。
お姫様の心が自分にないことに気づいた王子様が、何かとても怖いことをしたはずだ。
でも、それに気づいた騎士は、お姫様を助けてくれた。
そこだけは、ハッキリ覚えている。
でも、それから騎士は、どうなったんだっけー。
あんなに毎晩のように読んでもらった絵本なのに、お姫様と騎士はどんな結末を迎えたのか、それだけがどうしても思い出せない。
きっと、そう、2人は幸せに暮らしたはずだ。
でも、そんな描写を思い出せない。
エルヴィン団長が、顔見知りと挨拶を交わしだす。
リヴァイ兵長にも気づいたその貴族が、声をかけた。
恋人かと訊ねる貴族に、リヴァイ兵長が肯定の返事を返す。
驚いた貴族に、私も任務のために笑顔を浮かべた。
でも、本当は、嫌な予感が胸を渦巻いて、今すぐリヴァイ兵長を連れて逃げ出したかったー。


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