【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】
第57章 ◇第五十六話◇不穏のはじまり(上)【恋の行方編】
「どうする、ライナー。新しい実験が始まってしまうよ。」
「あぁ…、ハンジ分隊長のことだ。エレンの巨人化と無垢の巨人の共通点に気づき始めるはずだ。
それに、イルゼ・ラングナーという調査兵が遺した戦記も気になるな。」
「ハンジ分隊長が持ってるのかな?」
「さぁな。とりあえず、俺達はもう調査兵だ。下手に動いて怪しまれてもマズい。
アニがに会いに来る日まで待つしかねぇ。」
「そうだね…!」
誰もいなくなった図書室で、難しい顔のベルトルトとライナーが不穏な会話を繰り返していたことを、調査兵団の兵士達はまだ誰も知らない。