【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】
第41章 ◇第四十話◇それぞれの眠れない夜【調査兵団入団編】
「いいから、聞かせろ。」
リヴァイは強引だった。
どうしても聞きたい答えがあるのかもしれない。
そう思ったが、ペトラには彼が何を望んでいるのかは分からない。
だから、正直な気持ちを話すことに決めた。
「は実力のある兵士です。…悔しいですが、技術だけなら私やエルド達よりも上。
これから体力や筋力をつけ、経験まで増えれば、すごい兵士になると思います。」
「それで?」
「だから…、が兵団を去ってしまうことは、
人類にとっても大きな損失だと感じました。ただ…。」
「ただ、なんだ、言え。」
言い淀むペトラに、リヴァイはさらに続けるように促す。
自分の気持ちをどう言葉にすればいいか分からず、ペトラは後ろを振り返った。
ハンジに肩を抱かれたは、覚束ない足取りで自室へと向かっていく。
頼りない背中、あれはもう兵士ではない。
いや、元からは、兵士ではなかったー。
「もしここでが踏みとどまっても、調査兵団にいる限り、
これから何度も大切な仲間を失うでしょう。それが…、次は私かもしれない。
その度に傷つくような…、兵士ではいられないは、必要ありません。」
間違ったことを言ったつもりは、なかった。
でも、リヴァイの瞳が揺れて、スッと目を反らされたとき、彼が求めていた答えはそれではなかったのだと悟った。
自分は答えを間違えてしまったー。