第1章 欲情のケダモノ【善逸・学パロ】
「我妻、君?何の冗談?」
私はその眼差しから顔を逸らした。彼の下から抜け出そうとちょっともがいてみるが、腕はきつく抑えられているし、彼の脚が私の股の方へ割り入っており、身動きができなかった。脚を動かすと、変なところに彼の膝が当たる。これは、まずいのでは。
「れいちゃん」
凛とした声で名前を呼ばれちょっとだけ視線をそちらへやろうとしたが、顎を掴まれ彼の唇が降ってきた。
ちゅ、と二三度啄まれ、唇を吸われる。
やめてと口に出そうとすると、開いた隙間から舌がさし込まれた。んっ、ふぁ、と彼の息遣いが聞こえる。私も、多分そんな呼吸をしているのだろう。舌が絡まってきて執拗に嬲られる。その執拗さのせいで、口の端から涎が垂れるのがわかった。そして漸く彼の唇が離れていった。
「あ、がつ、まく……何、で」
与えられたことのない刺激によって、目がチカチカとする。呼吸が荒い。彼の顔を見ると、やはりそのギラつく眼差しは変わらない。彼の手が脱力した私の手を握ったと思うと、今度はその唇が耳元へ寄せられた。
「ごめん、れいちゃん。俺の大好きな可愛いれいちゃんがこんなにもエロくて、我慢できない」
我妻君が私を好き。衝撃の事実を衝撃的な場面で聞かされ、私は混乱の極みに至りそうになった。
「その、あ、あり、がとう?でも、でもね、性急すぎるっていうか、その……」
自分の目が泳いでいるのがわかる。兎にも角にも、この状況から脱しなくてはと彼の躰を押す。しかしビクともしない。
「ひ、ぁっ」
つ、と耳を舐められた。そのまま耳朶を喰まれ、快感の刺激がピリリと走る。感じやすいんだね、と囁かれた。いつもの騒がしい時とは違うその声のせいでまた気持ちよくなる。
舌はそのまま首筋に下りていき、下から上へ舐め上げられた。自分でも出したことのない嬌声が出て、顔がより一層赤くなるのを感じる。そしてブチッという音とともに、シャツの前が開かれた。