第5章 square/夢主2人/キャバ嬢/裏
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あれからはなし崩しのごとく 互いに乱れてゆくばかり。
鏡は硬く冷たいままであるのに、映っている図柄だけは 品あるホテルとは程遠かった。爪先に何とか引っかかっていたハイヒールが コツンと音をたて床に落ちてゆく。
「、…ッ………………ああ、ダメえっ……っ」
夜の仕事をしているし 容姿にはそこそこの自信がある。そんな自分が四つん這いで乱れる様と目に見える興奮を放つヒソカが 視界から剥がれなかった。
リオンの息が上がる度に 目の前のガラスが白く曇る。背中の開いたドレスは無惨にも剥がれ、魅惑的曲線を描く胸が喘ぎに合わせてふるふる揺れていた。
細い紐を解かれたショーツの間には 軽い体液が散乱している。
「…………沢山出ちゃったね」
艶のある声で囁かれた。正直、この光景は下手なポルノ映画より幾分も官能的だろう。ヒソカは 二本指を濡らすさらさらした愛水をリオンの背に塗りつける。背筋を下る指先がこそばゆかった。
振り返り、真っ赤な顔をヒソカに向ければ 焦れったい程 柔らかいだけのキスをくれる。きゅうきゅう開閉する秘部は もう限界で、太腿に押し当てられるソレが欲しくてたまらなかった。
なのに、度々侵入してくるのは長く器用な指だけだ。
「…アっ、ヒソカ………も………ッ」
「まだ出るんだろ?」
「もう だめ、イヤ………っ」
「かけてよ ボクのココに」
ゆっくり動き出す指は ナカのざらつく部分をぐりぐり掻くよう 徐々にスピードを増してくる。執拗に続けられるとまた、身体の奥に暖かい快感が溢れてくる。
「はあっ ………ああァ ッや!」
「スゴい音、やらしいコだ」
甲高い声だって止まらない。秘部の中を撹拌される激しい水音は 自分の意思では既に制御不能だった。
タイミングよく指を抜かれれば 生暖かい液体が噴出すほどに腿を伝ってゆく。
「っ、ダメっ また出ちゃう………………っ、…ッ」
「……イイよ、もっと出して、」