星竜馬が最推しの腐女子はV3本編軸にトリップして太陽に吠える
第2章 星さん、初めまして
「!?」
星さんはビックリしているのか、固まって動かなかった。そりゃまあ初対面でいきなり抱き着いてくる変質者相手だと唖然するよね。でも私は引かない。星さんの小さい身体に似合わない、筋肉のついた硬い身体を離さい。
ああ思い出す忌まわしき二章。星さんの動機ビデオを叩き割りたくなった、手錠をかけられた状態で溺死してさらにピラニアに食われた完全なるオーバーキル。しかもクロだった斬美さんも重過ぎる動機で誰も攻める事ができなかった。
「お前さん、泣いてるのか?」
星さんに言われて気が付いた。私の頰に数滴の涙がつたっている。こんな変質者に優しくしてくれるなんて流石は星さんだ。でも私の涙の理由を知られるわけにはいかない。少なくとも、今は。
私は星さんを抱きしめていた両手で涙を拭い取り、笑顔で自己紹介をした。
『初めまして、星さん』