第3章 夜の王宮(18)
「はぁぁーー…」
俺は脱力と共に、大きなため息をついた。
頼んでもないのに女がやって来る。
勝手に女を送り込んで来るヤツら。
自分の娘、自分の妾、雇った女。
手当り次第だ。
そして、勝手に咥えて行く。
たまったもんじゃない。
だから、気軽に女を抱く事も出来ないし、
あえて しない。
自分の身は自分で守る。
酒に混ぜて毒を盛られるもの恐ろしが、
知らないうちに、貴方の子供だと言われるのも恐ろしい。
俺の子を身籠れば、王の座に近づく。
だから、俺の周りには知ってる女も
知らない女もはべって来る。
(ほとほと、嫌になる。鬱陶しいったらありゃしねぇ)