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人類最強が見つけたクソガキ【進撃の巨人/リヴァイ】

第1章 特別講師とは?





名簿には名前等の基本情報と教官からの簡単な評価が記載されている。
アーニャ・マクドル。女、歳は18…
………女?


「おいマクドル、お前女なのか」
「はい、生物学的には一応」


紛らわしい容姿で申し訳ありませんと続けたアーニャ・マクドルの名簿には確かに女と書いてある。
まぁ女だと言われれば背の低さは納得できるような気もするがなんでそのナリなんだよマジで紛らわしいだろうが。

言いたいことは色々あったが個人の趣味嗜好は今はどうでもいいので取り敢えず名簿の情報を確認する。
座学、実技共に悪くねぇ成績だ。訓練兵団内の順位は8位と記載されている。
教官からの評価は『自主訓練を積み重ね確実に能力を修得。』

自主訓練を積み重ねってことは才能がある訳じゃねぇって事だろうが……それにしても今見た限りでは修得した技術を余らせてる様に見える。


「で?なんでわざとちんたら飛んでたんだ?クソでも我慢してたのか?」

余計な言い訳はするなとマクドルの髪色より更に濃い、黒に近いブラウンの瞳を睨む。


「い、いえ!あの…自分の…エゴです。」
「あぁ?」

なんでわざとスピードを落として飛ぶのがエゴなんだ。意味が分からねぇ。


「自分の周りにいる仲間はみんな憲兵団に入りたい者ばかりです。出来る限り安全な地で過ごしたいと言っています。
巨人を見たことが無い者がほとんどですし、シガンシナ出身の者も数名いますが、皆出来ることならばもう巨人の姿を見ずに一生を終えたいというのが正直な気持ちの様です。」
「ヘドがでるな。」


俺が間髪いれずに悪態をつくとマクドルは苦笑いを浮かべながら続けた。


「おっしゃる通りかもしれません。ですがそれでも、自分にとって今の仲間は本当に大切で、憲兵団でも駐屯兵団でも構わない、とにかく生きていて欲しいと願ってしまいます。」
「だからテメェの技量をわざと低く評価させて周りの人間に憲兵団に入る権利を譲ってるってのか?」


「甘い考えだと、兵士として恥ずべき思想だと自覚はしております。」


申し訳ありませんと詫びる割にはマクドルの瞳は臆することなく俺を見ている。
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