第6章 ☆Story24☆ 救世主
_ガシッ!「っ……!」
倒れたのも束の間で憲吾はひとりの男に髪を引っ張られ
顔だけ男の方に向ける状態になった。
「はっ!
悪のカリスマなんて言われたお前がこんな様になるとはな……
いい君だな(嘲笑)」
_キッ!「っ……」
憲吾は男の顔をキッと睨んだ。
_ニヤッ「いい面構えじゃねぇか……_グイッ!……おらよっ!!」_ガッ!
「っ……!」
_ドタンッ!
男は憲吾を立たせ左頬めがけ拳を当てた。
手出しができない憲吾は再び地面に崩れ落ちた。
「っ!」
ゆりは見るに耐えず思わず目を閉じ顔を背けた。
「目を逸らしてんじゃねぇ……グイッ」
「っ……」
だが班田はゆりの小さい顔の両頬を片手で掴み
無理やり憲吾の方に顔を向けた。
ゆりはギュッと目を閉じるが再びナイフを突きつけられた。
「っ!?」
思わず目を開くゆり。
「はんっ……よぉ〜く見るんだな……
憲吾がボコボコになる姿を……(嘲笑)」
「っ……憲、吾……」
_ドカッ! ボコッ! ボコッ! ドガッ!!
「っく……_ドカッ!…かはッ……!」
あれからずっと殴られ蹴り続けられる憲吾、
ゆりは班田に顔を固定されているため嫌でも
憲吾の痛々しい姿が目に入ってきた……。
「っ……っお願い……お願いだからもうやめて、やめてよ!!!
本当に憲吾が死んじゃうよ!!!」
「はっ……班田が気が済むまでやれって言うんだ……
見下されるわ邪魔されるわ……
これくらいで気が済むわけねぇだろ!」_ドガッ!!
「ぐはッ…!っ……ぅ……」
憲吾は何とか立ち上がろうとするが
一方的に殴られ続け覇気を出す力もなくなった……。
「お前がもう少し遅く来てりゃ、
藤ヶ谷ゆりと最後までヤレたのによぉ……」
「っふざ、けるな……!てめぇ……よくも……」
憲吾は何とか上半身を上げ男を見上げた。
「はっ!まだしゃべる元気……あるじゃねぇかよ!!」_ガツン!
「ぅぐっ……!」
男は鉄パイプを憲吾の首目掛けて殴りつけた。
「喋れなくなるくらい、グチャグチャにしてやるよ!!!」
_ドゴッ!!