第20章 ☆??ルート☆ Bad END
憲吾side
ゆりから電話があった翌日、憲吾はいつも通り登校。
だが今日はゆりの事務所であるSymphonyに行く為に、
バイクで登校し今日の部活は休むことにした。
授業を終えると憲吾は荷物をまとめ吾郎に休む趣旨を伝えた。
「悪い吾郎……今日は部活を休む。」
「っ休むって……何か急用でもできたのか?」
「まぁな……神部先生にも、伝えておいてくれ。
明日はいつも通り行くから……」
「お前がそう言うってよっぽどだな……その急用って何なんだ?」
「……悪い、それは言えない。
ただどうしても今日行かないといけないだ……」
「……わかった。神部先生にも伝えとく。」
「すまない……」
憲吾は吾郎に『すまない』と伝えると教室を出て行った。
吾郎はもしかしたらゆり絡みかと察したがそれは言わなかった。
そして憲吾は駐輪場に停めていたバイクのエンジンをかけ
ヘルメットを被るとSymphonyに向けて発進させた。
「……。」
(昨日のこと、事務所の人たちは知ってるのか……でも、
ゆりがおかしいってことは何かしら気づいているはず……
山田さんあたり、いればいいが……)
バイクを走らせ20分ほどで事務所の近くの専用駐車場まで着いた。
そこにバイクを停めると憲吾はSymphonyを目指した。
_Symphony
「……相変わらずでかいな、
正面から、入って大丈夫なのか……?」
事務所に来るのは今回で2回目になるが大手事務所のビルを前に
少し緊張する憲吾。だが受付のカウンターも
正面から入ったところにあるのでとりあえず入ってみることにした。
自動ドアを抜け憲吾はカウンターにいる女性に声をかけた。
「っ……すみません、」
「はい、どう言ったご用件でしょうか?」
「あの、藤ヶ谷ゆりのマネージャーをしている
山田涼介さんにご用件があって伺いました。」
「えっと……アポは取られているのですか?」
「っいえ……どうしても、伝えたい用件があって……
三船憲吾って伝えてもらえればわかると思います。」
「っ……少々、お待ちくださいね?
今マネジメント部に確認を取ってみますので……」
そう言うと女性は内線をかけた。
憲吾は涼介がいる事を願ったが……