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藤ヶ谷パパの娘は人気アイドル!−Season2−

第19章 ☆Story36☆ 分岐点


『っ俺たち……一緒に夢を叶えるって言ったじゃねぇか……
俺は、お前が居たから勝てた試合もあるし頑張れた試合もある。
少なくとも、俺はゆりを重荷にだなんて少しも思っていない。
けど……ゆりはそうなのか?』


っなんでそんな迷いもない声で言ってくれるの?


私だって、憲吾がいたからあのMiss Youを完成させることができて、
もっとお客さんを感動させるライブをしたいって思えるくらい
憲吾は大きな存在……憲吾が居なければ、
北京でのライブだって最後まで完走できなかったと思う……

でも、今それを言っちゃだ駄目……私は、憲吾の存在が重過ぎる……
世界を目指すのに憲吾も一緒には背負えない……だから、
否定しなきゃ……憲吾いなくても私は大丈夫だって……


「っ……そうだよ。今の私に、彼氏は必要ないの。
私にはメンバーも応援してくれているファンの人たちがいる……
その人達がいれば、私は十分だよ。憲吾が、居なくてもね……」


私は憲吾が居なくても大丈夫。
だって私にはDolceのみんなや涼介さん達事務所の人たち、
そして応援してくれている沢山のファンのみんな……
私はそんなみんながいれば大丈夫……大丈夫なんだよ……。


『っゆり、俺は……俺はお前にとって邪魔なのか……?』


だからごめんね、憲吾……。


「っ……うん、居ないほうがいい。
だからもう……彼女としての私のことは忘れて?
私は、みんなのDolceの藤ヶ谷ゆりに戻るから……
私に彼氏はいない。この先これからずっと……誰ともね……」

『っ……』


私はもう、誰も好きにならない……ううん、好きになれないと思う。
だって……























「ばいばい憲吾……私が、
最初で最後に本当に大好きだった人……」


私が心の底から大好きって言えるのは、憲吾しかいないから……。


『っゆり!まt‥』_プツン


ゆりは憲吾が言葉を口にする前に急いで通話終了ボタンを押した。


「っ……憲吾、ごめん……ごめんね……」


そしてゆりはそのまま床に膝をついて涙を流した……。


「ぅう…!うう……!!」


これで、これでいいんだ……
これで憲吾に組織からの危害が加わることはない……
私があの人を受け入れば……
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