第19章 ☆Story36☆ 分岐点
_コンコン
「ゆりちゃん、宙くん……中にいるのかい?
いるなら返事をしてくれないかな?」
「入ってきてもいいっすよ〜!」
「「っ!?」」
涼介が声をかけると宙と思われる人物からの返答があった。
だが防音部屋ということもあり声は小さく聞こえた。
「っやっぱり、ここに居るみたいだね……」
「っはい……でもなんでゆりちゃんは何も……
防音だからこっちまで届かなかったんですかね……」
(もしアイツに襲われているなら
大声を出して山田さんに助けを求めるはず……なのになんで……)
そしてやはりゆりは一緒に居るらしいが
なぜ返答しなかったのか涼介とタイスケは疑問に思った。
そして涼介はノブに手を伸ばすと楽屋の扉を開ける。
そして中に入ればゆりと宙は確かに居たがその光景に
涼介とタイスケは言葉を失った……。
「「っ!?」」
涼介達が来る数分前…
「アンッ!///ああ…!///」
「っねぇ…!
ゆりちゃんもオレのこと好きって言ってよ……
まだ『好き』って言葉聞いてないよ……」
「ゃあ…!///それはだめッ…!///
言えないよぉ……!///」
「っなんで……!
まだ三船くんのこと好きなの!?」
「っわかんない…!///
でも言えなi‥あ!ァン…!///はげしッ…よぉ…!///」
宙はゆりを抱きしめながらひたすらに律動を繰り返した。
ゆりもまた強く抱きしめながら快楽に身を任せていた。
「ッお願いだから……オレを見てよ……!
オレのこと好きって言ってよ!」_グチュグチュ!
「アァン…!///きも、ち…もっと奥にk‥ァアア…!///
宙、さぁん…!///」
(なんで好きって言えないんだろ……この人とのエッチ、
凄く気持ちいいのに……まるでもう一人の自分が止めているような……)
お互いに激しく腰を動かしている2人、
宙との行為はとても気持ちいいものだったがゆりの口から
「好き」と言う言葉は出なかった。ゆりは自分でもよく
理解できていなかったがぼんやりと憲吾の顔が頭に浮かんできた。
「ぁんッ!///ッ‥け…ご……///」
「っねぇ…今なんて言ったの……?
『憲吾』って言った……?」
「へぇ?///憲、吾……?///」