第16章 ☆Story33☆ 喜びの再会
ちなみに翔と潤はしばらくホテルに残ることになり
憲吾がこちらに泊まるのであれば翌日の朝迎えに来るとのことだった。
他の家族も既にゆり達と同様に部屋で家族の時間を過ごしていたが
身バレしないよう憲吾は部屋に着くまで帽子とサングラスを付けていた。
「それじゃ、僕とジェシーは部屋の前にいるので
出る時は声をかけてください。」
太輔達の部屋の前には優吾とジェシーが見張りに立つことになった。
「ここがパパ達の部屋なんだ……私たちの部屋と凄く近いね!」
「あぁ、そうだな……」
(娘が彼氏を家に連れてくるって、こんな感じなんだな……)←
太輔はそんな気持ちと葛藤しながら
カードキーで部屋を開け憲吾も中に入れた。
「っお邪魔します……」
憲吾は少し気まずいと思いながらもゆりと一緒に部屋に入った。
有希子は2人をソファーに座らせ
お土産で買ってきたという茶葉でお茶を淹れてあげた。
「さあさあ2人とも!お茶でもを飲んで気持ちを楽にしなさい。
ゆりちゃんはまだ疲れてるだろうし
憲吾くんも裕太の視線には参っちゃってるでしょ?笑」←
「え!…っい、いや別に……」
(確かに、すごい睨まれてる……)
「ありがとうお婆ちゃん、
それにしてもみんなはどこ行ってきたの?」
「私たちは朝市とレジャー施設に行ってきたの!
そして最後は他のご家族のみんなと万里の長城を見てきたのよ♪
家族写真も撮ったのよ?」
有希子はグループLINEのアルバムにある写真を見せた。
そこにはユウとレンの姿もありゆりは嬉しそうに写真を見た。
「わぁ……ユウとレンも一緒に写ってるんだね!」
「そりゃあ連れて行ったんだもの、写真は撮らなくちゃね♪
ここにゆりちゃんもいれば最高なんだけどね……」
「仕方ないとはいえなんかずるい……ムスッ」
(ユウずるい!)←
ちょっとほっぺを膨らますゆり、
ユウが少し羨ましいと思うのだった。
「……せっかくなら、ここでまた写真を撮りましょ!
こんな家族揃うことは滅多にないのよ!」
「いいねそれ!撮ろ撮ろ♪」
「それじゃ、俺が撮るよ。
カメラ貸していただければ撮りますよ。」
憲吾は家族写真を撮るため撮影係を申し出たが……
「あらやだ!憲吾くんも一緒に撮るのよ!」
「え……」