第16章 ☆Story33☆ 喜びの再会
「それは、三船くんの存在があったからこそです。」
「「っ……」」
「うん……私、憲吾がいたからこうしてここに居られるの。
もし憲吾が一緒に助けに来てくれなかったら、
ここまで立ち直れていなかったかもしれない……それくらい、
憲吾は私にとって大切な人なの……パパ、
パパがママを大切に想っているのと同じくらい、
私は憲吾のことがとっても大切なんだ(微笑)」
憲吾を見ながら言うゆり、憲吾もゆりを見ながら微笑んだ。
「俺も……ゆりのことが誰よりも大切だ。
絶対に離したくない……それくらい、大好きだ(微笑)」
「っ憲吾……(微笑)」
「ゆり……(微笑)」
(それほどに、
ゆりにとって三船くんは大事な存在なんだな……)
『っ……』
(ゆり……微笑)
『……。』
(2人とも!
いつの間に人前でイチャイチャできるくらい成長してんの!?)←
両親が嬉しそうに2人を見る中
叶輔はここ数日で何があったのか気になるのだった。
「……さて、皆さんはこれからどうなさいます?」
「どうする、って言うのは……?」
翔の言葉に首を傾げる太輔。
「三船くんがここにいるのは2人のご希望です。
三船くんをはじめ、我々は明日の午前中には北京を断ちます。
今夜だけでも2人が一緒に過ごすことをお許し頂けませんか?」
「っゆり達がそう言うなら、
俺は「それお泊まりするってこと!?」っ裕太くん……汗」
「それは……ゆりちゃんと三船くんにお任せしますよ?」
「え!///
っ櫻井さんそんな任せきりにしないでください!
憲吾とますます離れたくなくなるじゃないですか……」
「っ……///」
2人は翔の言葉に顔を真っ赤にさせた。
裕太はお泊まりについては猛反対した……。
「っまだよく分かんない奴がゆりとお泊まりなんてだめ!!!
絶対ダメだからな!?」
『っ……汗』
(お兄ちゃん、太輔よりムキになってるよ……)
「っ……」
(交際宣言された後すぐに
お泊まりはさすがの俺もキツいかも……)←