第15章 ☆Story33☆ 決着
「っ……」
「申し訳ありませんが、
彼女達は当初の予定通り回収させていただきます。」
「っそんなのh『大丈夫、』っえ……?」
『私たちは大丈夫だよ。
最後に貴女達とライブが出来てよかった。
今ならそう思えるから大丈夫だよ?』
「っぅ…うぅ……!」
そのまま泣き崩れるゆり、
他のメンバーも釣られるように涙を流した。
その様子が見るに耐えなかったのか涼介も翔に目を向けた。
「っ櫻井さん……どうにかならないんですか?
彼女達を生かす術はないんですか?」
「……もちろん、術はあります。ですが、
この姿のままでこれまでの記憶も消さないという事は出来ません。」
「っそんな……じゃあどうしたら……」
涼介は顔を俯かせる。
「……アンドロイドの皆さん、貴女達は生きたいですか?」
『『っ……』』
翔の言葉に何も言えないアンドロイドのゆり達も顔を俯かせた。
「貴女達をこのまま生かすことはできません。ですが、
新たに改造をしても構わないと言うならスクラップにはしません。」
『『っ!』』
「っ改造……」
(そんなことをしたら、
この子達の今までの記憶も消えちゃうってことなの……?
どうしてもこのままじゃ駄目なの……?)
「判断は、皆さんにお任せします。
改造かスクラップ……どちらか選ぶのは、貴女達の自由です。」
「「っ……」」
『『っ……』』
翔の言葉にお互い顔を合わせる12人、
ゆりはもう一人のゆりの手を取る。
「っ貴女は、本当はどうしたいの……?
私は……貴女に生きててもらいたい!」
『っ……私だって、貴女と生きたい……でも、
そんなの神様が許してくれないよ……』
「っそんなの関係ない!神様とかなんて関係ないよ!!
貴女が生きたいって思うなら願ってもいいんだよ!!」
『っ……』
「っ私ね?一緒にステージに立って……
まるで双子の姉妹みたいだなって思ったんだ(微笑)
私ずっとひとりっ子だから、兄弟に憧れてたから……」
『ゆり……』
「私はどんな形であっても貴女と生きたい!!」
『っ私……』
アンドロイドのゆりは翔に目を向けた。
「……答えは、決まったのですか?」
『……。』