第15章 ☆Story33☆　決着

＿そして舞台は再び北京へ


「ではここから投票です！
先攻が本物だと思った方はオレンジ、
後攻が本物と思った方は白のペンライトをつけてください。」


「っ……！」＿ギュッ…
（っお願い……来夢の気持ち、みんなに届いて……！）

『この勝負、来夢の勝ちだよ？
だって来夢のほうが少しもミスしなかったもん！』


来夢は祈るようにギュッと手を握った。
一方でニセ来夢は勝ち誇ったように堂々と投票が終わるのを待った。
そして投票が終わり……


「投票を締め切ります！
ではまず会場のペンライトの数を見てみましょう。
見たところ、白が半分以上を占めていますね……
続いてオンライン投票を見てみましょう。結果は……おおなんと！

日本からは全員白に投票を入れています！
その他各国はオレンジもちらほらといますが白が過半数を占めています。」


「っ！」

『っまさか！！
来夢のほうがミスもなくて完璧だったのに！！』


結果に思わず顔をあげる来夢、
その結果にゆり達は来夢の元に駆け寄り凪咲は来夢に抱きついた。


「らいちゃんやったね！！」

「今までにないくらい、最高のソロパフォーマンスだったわよ？」

「っ……お姉ちゃぁん……！」＿ギュウゥ！


嬉しさのあまり泣き出す来夢、
そんな妹を優しく抱きしめる凪咲。その一方で勝負に負けたニセ来夢は
唇を噛み締め悔しそうな表情を見せていた。


「1回戦は後攻・小鳥遊来夢の勝利です！！」


「「っやったあぁぁ！！」」

『『っ……』』


1回戦は来夢の圧勝で終わり続いての2回戦は凪咲。


「続いて２回戦は小鳥遊凪咲！対決内容は早押しクイズです。
凪咲ちゃんと言えばグループ随一を誇る頭脳派、
今年は受験勉強に力を入れており高校生の勉強もしてる程です！」


「……。」
（この勝負、絶対に負けられない……）

『早押しも、投票も私が必ず勝つわ。』


「問題数は全部で5問！
問題は高校で習うものを対象とした問題になっております。
クイズの結果はもちろんですがその後に投票もご協力ください！」


こうして始まったクイズ対決、早押しは僅差で凪咲が捕らえ答えも当てた。
ニセ凪咲も負けじと検討したが押せたのは1回のみ。


『っ……』

「アンドロイドなのに、人間より遅いんじゃないの？」

『っ勝負はまだ決まってないわ……』