第14章 ☆Story32☆　逃げられない

「っ……いや！」


ゆりは両手で東郷を払い除けたが
今度はすぐに両手首を掴まれそのまま押し倒された。


「っ私は……貴方のモノにはなりません……
私には叶えたい夢がある……その為にも「憲吾という男か」っ！？」

「お前の中にその男はいる。
昨日も、今日もその名を呼んでいたくらいにな。」

「っ……憲吾は、私にとってとても大切な人です。
叶えたい夢と同じくらい、それ以上に大切な……」

「それでも俺はおオレを手に入れる。
捉えた獲物は逃さない主義だからな、」

「っそれでも私は憲吾だk＿ｸﾁｭｯ！…っ！？///」


突如東郷に唇を塞がれるゆり、抵抗するが両手を塞がれ
退かすことができない。足で抵抗しようとしたが東郷の方が一歩早く
片手でゆりの両手首を押さえると片方の脚を折り曲げ
抵抗できないように固定した。


「ンンｯ…！」


東郷は何度かキスを繰り返すと唇を離した。
舌も絡ませられたので細い糸が２人の口を繋いでいた。


「っいきなり何を……！///」

「言っただろ、狙った獲物を逃さないと。
……安心しろ。昨日の男よりは丁寧に扱ってやる……」

「っいや！離して！！」

「元気な小娘だ……」＿しゅるっ…

「っ！？///」


東郷はゆりの着ている病衣の紐に手をかけしゅるりと解いた。
下着を着けていないゆりは
あっという間に裸体の素肌を晒す事になった。


「っぃや……やめて……やめてください……」
（これ以上憲吾以外に汚されるなんていや……！）


涙を浮かべて訴えるが東郷はそれを見るだけ。
そしてつけていたネクタイを解くとそれでゆりの手首を固定した。


「っいやあ！！」

「大人しくしてろ。……まずその男の前に、
アイツから俺で上書きをしないとな……。」


アイツと言うのは出雲だろうか。
そう言うと東郷はゆりの首筋、昨日出雲が
キスマークをつけた場所と同じところに唇を落とし吸い上げた。


＿ｸﾁｭｯ

「っぁ…！」

「……これくらいでもう感じたのか？」

「っちが…！」


キスマークを一つ上書きし唇を離すとゆりの耳元で囁いた。


「……はっ！アイツもとんでもない数付けてくれたな、
これは随分と時間が掛かりそうだ。」

「っ……」